USCPA 攻略 法 – 出題形式・配点・時間配分を理解し戦略的に学習

USCPA

今回は、 USCPA 試験を 攻略 するための方法についてシェアしますね。

 

 

こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。

先日、こんなツイートをしました。

 

そしたら結構な反応がありましたので、本日は①と②のポイントを中心にUSCPA試験攻略に必要なことを深掘りしてみたいと思います。

プロフでも簡単に書いてますが、私は今までいろんな資格試験に挑戦してきて、上手くいったこともあれば、挫折も何度も味わいながら、もがきながら、少しづつ試験を攻略するコツみたいのがわかってきました。

その中で全ての試験に共通して重要なのが、上記に挙げたことだと考えてまして、つまり簡単に言うと

  • 攻略すべき相手(試験)が何なのか理解すること
  • 自分が使えるリソース(主に時間)の把握と管理

の2点だと思ってます。

 

ここを十分に考慮せず、勢いで、学習の方針や進捗管理方法もしっかり決めずに走り出してしまう方はかなり多いと思います。

一部の本当に頭の良い人たちはがむしゃらに勉強を始めても何とかなっちゃうとは思いますが、私含め多くの方はそれでは難しいと思いますし、合格できてもかなり時間がかかってしまいます。

USCPAは、100人いて10人しか全科目合格まで辿り着かないとも言われますし、と言うことは、9割は途中で挫折してるという難しい試験です。

ただ、USCPAはしっかり対策すれば努力が報われる試験だと私は確信してるんですね。

 

なので、本日はUSCPA攻略のために必要な試験の理解をし、今後の学習の方針や戦略を考えられるようにすること、また私が受験中に意識したことなどをシェアしていきたいと思います。

 

USCPA 攻略 法 – 出題形式・配点・時間配分を理解し戦略的に学習

understand-exam-to-pass-uscpa

USCPA 各科目の問題形式、問題数、配点

 

問題形式ごとの問題数

 

USCPAの試験科目(FAR、BEC、AUD、REG)の4科目を理解するために、まずは各科目の問題形式ごとの問題数を見てみましょう。

 

num-of-questions

問題形式としては各科目、

  • MC(選択問題)
  • TBS(シミュレーション形式問題)

の問題が出題され、BECの科目だけ

  • WC(記述問題)

が出題されることがわかりますね。

 

問題数は、どの科目もMC問題が圧倒的に多いことがわかります。

MC問題は全て4択問題ですが、覚えていれば一瞬でわかる問題から、計算して答える問題まであるので、問題によってかかる時間は変わってきます。

 

問題形式ごとの配点

 

次に問題形式ごとの配点を見てみましょう。

 

allocation

全科目、MC問題が総得点の50%を占めていることから、MC問題の完成度を高めることがかなり重要ということがわかりますね。

 

USCPA受験者の中には、TBS問題で苦戦する方もいるかと思いますが、もし知識不足で解けていないのであればTBSの練習をするのではなく、MC問題の完成度を上げる方が効率的かと思います。

というのも、仮にMC問題が9割取れるという状態であれば、TBS問題を解く上でも知識的には問題にならないからです。

 

TBS問題でポイントになるのは、

  • 読解力
  • 読むスピード

です。

読解力に関しては、英語力がどれくらいあるかで苦戦度合いが分かれる部分だと思います。

読むスピードも英語力は必要ですが、TBS問題を練習する中で問題のパターンみたいなものを掴んで慣れてくれば自然と早くなっていくと思います。

 

私の場合は、

  • 学習の前半は論点を理解することに集中
  • 学習の中盤は知識の定着に集中
  • 学習の後半で問題形式に慣れる

前半から中盤までは、テキストとMC問題のみで学習をして知識の精度を高めて、後半でTBSやWC問題の形式に慣れるために繰り返し練習する、という流れで学習しました。

知識があやふやな状態でTBS問題の練習を始めると、難しいし、1問解くにも時間がかかり過ぎて、挫折する可能性が高まると思うので、個人的には避けた方が良いと考えてます。

 

ということで、最初から難しいことはせず

まずはテキストとMC問題のみでテンポ良く知識を習得しよう!

ということになります。

 

ちなみにBECのみWC問題がありますが、配点が15%ですので、重要度的にあまり時間をかけ過ぎる必要はないです。

ただ、捨てるのはもったいなくて、論述の書き方にはパターンがいくつかあるので、それをマスターすると良いと思います。

私は、アビタスを使ってましたが、WC問題用のポイントがまとまった薄い問題集があったので、それで練習しました。

 

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ということで、

WC問題は、時間をかけ過ぎず、パターンを覚えて部分点を狙え!

という感じになりますね。

 

採点されないPretest Questionsの存在

 

USCPA試験が他の試験と異なるのが、採点されないPretest Questionsの多さです。

 

pretest-questions

上記にある通り、全科目においてMC問題は12問も採点されない問題があります。TBSやWC問題も1問は採点されない問題があります。

かなり多いですよね。約15%前後も採点されない問題があるわけです。

 

Pretest Questionsは、正答率等の統計データを取るためのもので、受験者からはわからないようにはなっていますが、明らかに難しい問題やボリュームが多過ぎる問題があったらPretest Questionsの可能性が高いと思ってます。

実際の試験では、見たことないような問題が出て、わからなくて、焦る、、、みたいな状況もあるかと思いますが、Pretestの可能性もあるので、そこで心を折らずに最後まで集中力を保てるかというのがポイントだったりします。

私の時は、FARの試験で時間配分をミスって、心が折れかけたのですが、TBS問題で明らかにボリュームが多い問題があったので、Pretestだと判断し、ごっそり捨てて他の問題に進み、合格しました。

大問をごっそり捨てるのはリスクが大きいのでやめた方がいいですが、普段勉強で使っている問題集のレベルを十分把握していれば、結構判断できてしまったりします。

 

USCPAは、難しくて手応えがない、、、という時ほど実は合格しているという、蓋をあけるまでわからないような試験なので、本試験で難しい問題や知らない問題が出ても焦らず、わかるところをしっかりと冷静にかつ確実に取るということが大事です。

そのためにも

使ってる問題集を信じて、問題のレベルを把握し、完成度を高める

というのが重要ですね。

 

USCPA 各科目の学習戦略

 

勉強をするときに意識した方が良いのは、

全論点を万遍なく学習するのではなく、優先度をつけて効率的に学習する

ということです。

 

ありがちな誤りとして、

  • テキスト前半の論点は詳しいけど、後半の論点は苦手
  • 網羅的に学習するために他の教材に手を出す

というのがあります。

テキストの前半に書いているから重要というわけではないので、論点ごとの配点を参考にしたり、予備校を使っている方は、講師の先生が大事な論点を教えてくれたりすると思うので、参考にしてメリハリをつけて学習することをおすすめします。

学習スタイルは人それぞれだとは思いますが、複数教材に手を出すことも基本的に非効率になるので、否定的です。

私はアビタスを使ってましたが、実績のある予備校を利用するなら、その教材を信じてやり抜けば合格できるので下手に手を広げ過ぎない方が良いと考えてます。

 

 

また、USCPA試験対策で意識したことは、

USCPAは相対評価の試験である

と言うことです。

つまり、他の受験生との比較で素点から調整されて点数が決まります。

 

具体的なアルゴリズムは公開されてないのでわかりませんが、

  • 50%以上の受験生が解けるレベルの問題は全て取る
  • 10%以下しか取れないようなレベルの問題は捨てていい

くらいの気持ちで、全てを完璧にしようと思わない方が良いです。

 

testlet-selection

上記の画像にもありますが、MC問題はTestlet1の出来によって、Testlet2で難易度が上がります。

基本問題を正当すればTestlet2で難しいレベルに進み、手応えがあまりなかったとしても合格可能性は上がるので、まずは他の受験生が正当できる基本問題を解けるようになることを意識すると良いかと思います。

 

FAR の論点ごと配点

 

まず、FARの論点ごとの配点は下記の通りになります。

FAR

こちらAICPAが出している公式のガイダンスからの引用ですが、一見するとよく分からない方もいるかと思います。

ざっくりに言うと

論点の大枠 配点比率
企業会計 80%
公会計 20%

出題されると覚えておくと良いかと思います。

 

実際に使っているテキストはもっと細かく論点が設定されていると思うので、目次ページに配点や論点ごとの重要度を書き込んでおくと良いです。

ガイダンスからだけだと読み取れない部分も多いですが、細かな論点ごとにTBSに出題しやすい論点などもあるので、予備校講師のアドバイスや問題集を分析していく中で、意識して確認してみると良いかと思います。

 

また、配点的には企業会計がほとんどなので、

公会計はそこまで対策しなくてもいいかな?

と思う方もいるかと思いますが、私はFARは公会計が結構大事だと考えてます。

理由は、

  • 公会計は、TBSで出題されないのでMCに出題が集中する
  • 覚えてれば一瞬で解ける問題がほとんどなので時間節約できる

の2点です。

 

公会計は、暗記系も多く、企業会計ほど対策にも時間がかからないので、しっかり対策した方が良いです。

企業会計は受験生みんなしっかりと対策するので、意外と公会計の対策有無で差がついている部分もあるんじゃないかなと感覚的に思います。

 

BEC の論点ごと配点

 

BECの論点ごとの配点は下記の通りです。

BEC

日本語では、下記です。

論点の大枠 配点比率
コーポレートガバナンス 22%
経済学 22%
ファイナンス 16%
情報技術(IT) 20%
戦略立案/ オペレーションマネジメント 20%

 

BECは、各論点から結構満遍なく出題されるのがわかりますね。

意外とITからの出題や配点も多いので、ITに苦手意識を持っている方は注意です。

各人のバックグラウンドの違いによって、得意苦手論点が分かれると思うので、苦手な部分を集中的に学習すれば良いと思います。

私の場合は、ファイナンスは得意だったので、そこまで時間かけませんでしたが、それ以外の論点は論点ごと配点の差があまりないので、強弱は特につけずに満遍なく勉強しました。

 

AUD の論点ごと配点

 

AUDの論点ごとの配点は下記の通りです。

AUD

こちらもわかりやすくすると、

論点の大枠 配点比率
監査、証明業務など 80%
職業倫理 20%

のようになります。

 

監査業務の手続きや監査人意見のレポートに関する出題がほとんどです。

学習や試験におけるポイントを挙げるなら、

  • 監査手続きはなぜそれをするのかを理解すること
  • 各監査意見ごとのレポートで出てくる文言の違いを覚えること
  • 英文を読むスピードが重要になってくる

ってな感じですかね。

監査手続きってほとんどの人にとっては馴染みがないと思うので、最初は意味不明だと思うのですが、その状態で暗記だけしようとするとTBSとかで全く答えられない状態になるので、

何を証明したくて、その手続きをするのか?

というのを常に意識して、理解に集中した方が良いです。

 

監査意見のレポートもいくつか種類があって、それぞれのレポートごとで使われる文言が違うので、

文言の違いから、どの監査意見のレポートかを判別する

ようになった方が良いです。

 

また、AUDは、全USCPAの科目の中で一番読む量が多くなると思います。

問題文も長かったりして、試験中時間が足りないといった状況になりやすいので、読むスピードは上げれるように意識した方が良いです。

読むスピードは一朝一夕には身につかないですが、

回答の選択肢を見てから、問題文を読む

のような受験上のテクニックなども使って、早く問題文の問われてることを理解する練習をすることが大事になります。

 

REG の論点ごと配点

 

REGの論点ごとの配点は下記の通りです。

REG

こちらもわかりやすくすると、

論点の大枠 配点比率
連邦税法 70%
ビジネス法と職業倫理 30%

という感じになります。

アメリカの国や州の憲法からビジネス法まで、法律科目がテキストでも結構多く割かれていると思いますが、REGにおいては税法がメインなので、そこは意識した方が良いです。

法律には必ず趣旨があるので、それを理解することですんなりと覚えられるのですが、税法の細かなルールってただの暗記にしかならないので、私は苦手でしたが、ノートにまとめ表みたいのを作って暗記してました。

 

試験当日の時間配分、戦い方

 

最後に試験当日の時間配分についてですが、まず試験の流れは下記のように5つに分かれます。

composition

USCPAは、効率的な学習法も大事ですが、試験当日の時間配分やペースメイクが合否を分けます

各科目、計4hの試験なので、

  • Testlet 1, 2 で各最大1時間
  • Testlet 3, 4, 5 で各40分

くらいのイメージになります。

 

例えば、FARのMC問題においては、66問あるので、Testlet 1, 2で1時間ずつ、計2時間かけるとすると、1問あたり約1.8分(109秒)しかかけられない計算になりますね。

計算問題や読解が複雑な問題も中にはあるので、2分では解けない問題もあります。

なので、先ほどFARの配点のところでも話したように、覚えてれば一瞬で解けるような公会計などの論点も配点が低くても結構大事になります。

 

ちなみに各Testletは、次のTestletの問題を先に確認することはできませんし、次のTestletに進むと前のTestletには戻れません

ただ、同じTestlet内であれば、全ての問題を先に確認することができるんですね。

TBSやWC問題は、各Testlet内に2〜3問の大問が含まれているので、一旦全て軽く目を通してから一番簡単そうな問題から手をつけるのが良いと思います。

 

ペースメイクが大事になるので、1問目が難しくて時間がかかりすぎて、後半の簡単な問題を解く時間がない、、、って状況が本番では一番避けなきゃいけない状況です。

なので、簡単な問題から解き始めて、難しそうな問題やボリュームが多そうな問題は後回しにして、全部終わらなくてもできるだけ部分点を取って、Testletあたり約40分過ぎたら、終わってなくても見切りをつけて次に進むという判断が大事ですね。

例えば、私の場合は、リサーチ問題はほとんど対策してなくて、いつも後回しにして、最後に時間が許す限り粘って検索して部分点取るみたいな感じで対応してました。

 

ということで、

  • MC問題は、50%配点と重要度が高いので、各1時間かけて丁寧に9割得点目指す
  • TBS/WC問題は、簡単な問題から着手しペースメイクしながら部分点を最大化する

ってなことを本番は意識すると良いかと思います。

 

まとめ

 

今回は、学習の方針や戦略を立てるために試験を理解するという趣旨でお話ししてきました。

勉強は、出題や配点を把握し、優先度を意識しないと、

  • 自分の得意な論点に学習が偏る
  • テキストの前半に学習が偏る
  • 全論点を網羅的に学習しようとする

ということになりがちで、学習効率も悪くなってしますので、ぜひ今回シェアしたことをご参考にされてくださいね。

 

ちなみに問題形式や配点の内容の元ソースは、AICPAが公式に出しているガイダンスに載ってるので、一読しておくと良いかと思います。

CPA Exam Blueprints – AICPA↗︎

 
採点されないPretest Questionsについては、こちらを参考にしました。

USCPA 試験の採点方法 – TAC↗︎

 

それでは、本日は以上になります。

試験を理解し、効率的な学習をし、ぜひUSCPAを攻略してください。

お読みいただきありがとうございました。

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