今回は、 USCPA と MBA を比較して主な違いやキャリアでの活かし方についてシェアしますね。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
勉強熱心でキャリアアップを目指している方は、USCPAやMBAの取得を目指そうかと考えている方も多いと思います。
ただ、
「USCPAとMBAどちらが自分に合ってるかな?」
「キャリアでの活かし方はどう違うのかな?」
って疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
私自身、今はUSCPAを取得して監査法人で働いていますが、USCPAを目指す前からMBAの事は知っていて、そのうち目指そうと思っていたので、USCPAの勉強を始める少し前にUSCPAとMBAの違いについて調べていたことがありました。
次の目標として2022年IntakeでMBAを目指そうと絶賛リサーチ中なので、そこでわかった事とUSCPA受験&転職でわかった事をまとめてUSCPAとMBAの比較をしてみたいと思います。
ちなみに今回は、国内ではなく海外MBAとUSCPAの比較になります。
USCPA vs MBA – 主な違いやキャリアでの活かし方まとめ
USCPAとMBAの概要
まず、USCPAとMBAの概要ですが、
USCPAは、U.S. Certified Public Accountantの略でアメリカで監査業務や税務業務を行う公認会計士の専門資格です。
MBAは、Master of Business Administrationの略で経営学の修士号学位です。
比較されることも多い両者ですが、資格と学位なので属性がかなり違いますね。
ちなみにアメリカ含め多くの国では税理士という資格は存在しなくて、公認会計士か弁護士が税務業務行うことになってるんですよ。豆知識でした。
次にUSCPAとMBAの主な違いを一目でわかるように表にしてみました。
項目 | USCPA | MBA | Memo |
---|---|---|---|
学費 | 100万円〜 | 500万円〜1500万円 | 海外MBAはアジア・欧州・米国で費用がかなり違います。またこれ以外に生活費もかかります |
期間 | 1.5年〜2年 | 1.5年〜2年 | 海外MBAは受験期間も含めるとプラス1年くらいはかかります |
受験スタイル | 基本働きながら | 基本フルタイム | 海外MBAは留学中の1.5〜2年はキャリアストップ無給になるので機会損失もありそうですね |
取得するもの | 会計の専門資格 | 経営学の修士号学位 | MBAは学位なのに対してCPAは資格という違いがあります |
取得後の世界 | ライセンス維持のためには費用と継続教育(CPE)が必要 | 学位なのでメンテなしで恒久的に認められる | CPA等の専門職資格で大変なのはメンテナンスです |
学ぶ科目 | 会計・税務・監査・IT等 | ビジネス領域全般 | CPAは会計周りに集中しているのに対してMBAは知識範囲としては広いです |
取得までの道のり | FAR、BEC、AUD、REGの4科目パス | TOEFL等の英語資格、GMAT、エッセイ、推薦状、面接、ビジネススクールでの授業・試験 | 海外MBAは入るまでも入ってからも大変そうですね |
評価 | どの出願州を選んでも全米統一試験で価値は同じ | 国内or海外、どこのビジネススクールかで価値が変わる | MBAはどこで取得するかによって差が大きいので注意です |
キャリア | 監査法人、コンサル、経理等 | 投資銀行、コンサル、ファンド等 | CPAは会計領域、MBAは経営やDeals関連のキャリアに進むことが多いようですね |
上記の表で結構明確に伝わるかと思いますが、USCPAとMBAを比較するとMBAの方が労力や資金的に負担が大きそうですね。
USCPA vs MBA 投資額の回収期間比較
経済的な面をもう少し深掘りして、いくつかの仮定を置き簡易的にシミュレーションして回収期間を計算してみました。
MBA投資額の回収期間
今回は、シンガポールでMBA留学する事を仮定しているので、欧米に比べて費用はかかっていない方なのですが、回収までに約9年かかる計算になってますね。
*回収期間を求める上での収入は、MBA留学する場合としない場合の差額の増価額を使って計算してます。差額分がMBAによって増加した部分だからです。
USCPA投資額の回収期間
USCPAへ投資する場合は、約1.5年で回収できる計算になります。
あくまで転職等に成功して、現在よりも100万ほど収入が増加する前提ですが、コスパは良いと言えそうですね。
私の時は、USCPAは取得して転職すればすぐに投資額を回収できると判断して、アビタスで効率的に学習することにしました。
USCPA vs MBA 取得の メリット
USCPAを取得するメリットについては、過去記事でも色々と書いてますが、
- 監査法人へのパスポートになる
- 会計という汎用的な専門性になる
- キャリアの幅が広がる
- グローバルに活躍する機会を得やすくなる
- 転職に有利で収入が上がる
という点が挙げられると思います。
一言で言うと、
経済面に直結したメリットが強い
ということになると思います。
MBAを取得するメリットも
- 外資コンサルや外資投資銀行へのパスポートになる*
- ビジネスの全般的な知識がつく
- ロジカルシンキング等の問題解決に必要な能力が高まる
- キャリアの幅が広がる
- 転職に有利で収入が上がる
という点が挙げられるかと思います。
*MBAはどのビジネススクールを出るかで価値が全く異なるので、トップオブトップへの転職は至難の業だと思います。
一見すると、USCPAもMBAも似たようなメリットがあり、だからこそ「どういう違いがあるの?」という疑問になるのだと思います。
こうなると、回収期間の比較でわかったように、完全にUSCPAに軍配が上がることになりますね。
しかし、MBAにはUSCPAでは得られない大きなメリットがあります。
それが、
- 海外で出会ったエリート達とのグローバルネットワーク
- 適応力、問題解決力、サバイバル力等が磨かれる海外経験
- 多種多様な価値観、考え方と向き合って拓けた視野の広さ
等々、経済面のメリット以外の、
今後の人生を豊かにしてくれるであろう、経験や体験、出会いという無形のメリットが多々ある
であろうと思います。
この点がMBAを検討する上で最もキーとなり、「自分にはMBAとUSCPAどちらが合っているかな?」という疑問に答えるポイントになるのではないかと思います。
経済性を超えた人生を豊かにするための期間ということで、MBA留学に行く事をバケーションとかサバティカル期間とか言ったりもしますよね。
つまり、USCPAはキャリアアップのため勉強に没頭し知識をガンガンつけることが大事になるわけですが、MBAは当然勉強も頑張りますが、それ以上に周りの学生達と議論したり、遊んだり、やったことないことに挑戦してみたり、ということが大事になるのかなと思います。
MBAは勉強ばかりしていてはもったいないということが言えそうですね。
もう少し論点を進めて、もし「USCPAとMBA両方取るとしたら、どちらを先にすべきか?」という疑問があるとすると、
①USCPA → ②MBA
の順番が良いと言えそうですね。
USCPAは個人の知識を伸ばすための一人勝負ですが、MBAは座学でいっぱいいっぱいになってしまっていてはもったいないので、ある程度知識があり、英語もでき、余裕がある状態の方がMBA期間中に得られること多いのではないかと思います。
どのタイミングで留学するかによって、得られる学びが異なるとすると、MBAは「いつ行くのか?」というのが大事なポイントになりそうですね。
常に「今でしょ!」とはならないのかもしれないです。
ということで、USCPAとMBAは取得することで、または取得する過程で得られるものの属性が異なり、
USCPAは知識 + 肩書き
MBAは経験 + 人脈 + 肩書き
を得るものだと言い換えても良いかもしれませんね。
まとめ
USCPAとMBAの比較をしてきましたが、
- 経済面でのメリット(コスパ)はUSCPAの方が高い
- MBAは取得過程で得られる無形のメリットがポイント
の2点がわかったことの大枠になると思います。
どちらの方が優れているとか劣っているという話ではなく、各人の状況やタイミング、キャリアビジョンによって選択が変わるものということですね。
私は、2022年IntakeでシンガポールMBAを考えているので、留学中に勉強以外の無形のメリットを最大化できるように今のうちに英語やビジネス知識をつける準備をしておこうと思っているところです。
ということで本日は以上になります。
これからUSCPAやMBA挑戦を考えている方の参考になっていれば幸いです。
ちなみにUSCPA vs 公認会計士の比較については以前の記事で書いているので、気になる方はこちらも参考にされてみてください。
お読みいただきありがとうございました。
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ゆう
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