今回は、 USCPA を頑張って取っても 意味ない 理由についてシェアしますね。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
USCPAをずっと勉強しているとどこかのタイミングでモチベが下がる時ってありますよね。
- 仕事が急に忙しくなって数日勉強しない日が続いた後
- プライベートで辛いことがあった後
- 勉強してるのに思った結果が出ない時
等々、長丁場の受験中に何度もモチベが下がるのは普通のことです。
だって、人間だもの。
モチベが下がって、勉強したくない時につい
「USCPA 意味ない」とか「USCPA 価値ない」とか調べちゃって、勉強しない理由、やめてしまう理由を見つけて、自分を無意識に正当化してしまうことはないですか?
もしかしたら、今まさにモチベが下がっていて、このページに辿りついているのかもしれませんね。
なので、今回は私が「USCPAを取っても意味ない理由」を考えてまとめてみましたので、シェアします。
私自身は、USCPAを頑張って良かったと思ってますし、意味もあるとは思うので、最後まで頑張ってほしいと応援するポジションに変わりはないですが、いつも意識高い情報に触れるのも疲れてしまうと思うので、今回はUSCPAを取っても意味ないとしたら、どんなリアルな理由があるのかを書いてみようと思います。
USCPA を取っても 意味ない 理由
USCPAは日本では独占業務がない
まず資格を取っても意味ない理由としてわかりやすいのは、
USCPAは日本国内で独占業務ができない
ということです。
弁護士、医師、公認会計士等の資格には、独占業務という、その資格を持っている人しかできない業務があります。
公認会計士の場合は、財務書類の内容を証明する(財務書類に信頼性を与える)というのが独占業務なのですが、USCPAはアメリカの公認会計士資格なので、日本ではその効力がありません。
また、USCPAの場合は、日本公認会計士のように持っていれば国内全国で業務ができるというわけではなくて、自分がライセンスを取得した州でのみ独占業務ができるので、効力が限定的です。
日本人のUSCPAホルダーで監査意見にサインしたことのある人がどれくらいいるのかわかりませんが、おそらくいたとしても今までの歴史上で数人レベルじゃないでしょうか。
ということで、資格を持っていても独占業務の効力はほぼ使わないです。
資格がなくても監査手続きやアドバイザリー業務はできる
日本で独占業務はできないとしても、監査手続きや財務アドバイザリー業務はUSCPAでもできます。
と言いますか、これらの業務をするのに資格は不要です。
「あれ、監査は資格がないとできないんじゃないの?」
と思う方もいるかもしれませんが、最終的に監査のすべての責任を負って監査意見にサインすることは資格が必要なのですが、公認会計士の指示に従って監査手続きを行うこと自体は実は誰がやってもいいわけなんですね。
実際、監査法人には公認会計士やUSCPAなどの会計士資格を取って入ってくる人が多いわけですが、その時点では独占業務をするためのライセンスは持っていないですが、監査手続きの実務は行ってます。
財務アドバイザリーは、独占業務でもなんでもないので、知識やスキル、経験があれば資格不要でできます。
ちなみに日本の公認会計士であっても監査法人でパートナーになって監査意見にサインをする人なんていうのは、全会計士のほんの数パーセントだと思うので、実質、日本公認会計士であっても独占業務の効力を使っている人はほぼいないわけです。
ということで、監査法人での業務をする上でUSCPAの資格は不要ですね。
USCPAを取得しても望み通りの転職ができるとは限らない
USCPAを取る理由にも色々とあるとは思いますが、
資格を取って監査法人やコンサルなど好条件のところに転職する
という目的で取る方は多いのではないでしょうか。
そうなるとUSCPAが転職市場で評価されるのかどうかはモチベーションにとても影響するファクターですよね。
もちろん、何もないよりは評価されるとは思いますが、望み通り転職できるかどうかを一概に言うことはできないです。
それはいろんな要素が絡んでくるからですね。
外的要因と内的要因を分けて考えてみると、外的要因には
- 経済状態が良好か
- 望む業界の転職市場は活発か、売り手か
- 外資系企業か日系企業か
等があると思いますし、内的要因としては
- 会計業界経験者か未経験か
- 年齢はいくつか
- 今までの経歴でどんな経験をしているか
によって、転職時の評価や結果は変わってくると思います。
USCPAでしたら、
- 経済状況が良くて、転職市場が活発な方が良いし、
- 日系よりは外資系の方が評価されやすいですし、
- 会計経験者の方が有利ですし、
- 会計未経験なら若い方が良いですし、
- 前職である程度の実績やユニークな経験があった方が良い
わけです。
なので、資格があったら絶対うまくいくということはないです。
年齢については、転職エージェント等と相談していた時の感じですと、会計未経験なら30代前半くらいまでが一つの目安みたいですし、
私が転職活動をしていた時の感覚ですと、前職で何をしていて、何ができるのか、はとても見られているなと感じました。
なので、USCPAがあるから良い転職ができるというよりも、良い転職をする可能性をUSCPAを取ることで高められるくらいなイメージです。
ということで、
- まだ経験は浅いけど若い20代の人
- 30代半ば過ぎだけど、会計経験やコンサル経験がある人
等は転職でUSCPAを大いに活かすことができるとは思いますが、USCPAを転職で活かせるかどうかは、外部要因や各人の内部要因によって変わると思いますね。
私の時は、USCPAを取得後にBig4転職やシンガポール転職に挑戦して、その時のことをレビュー記事にしているので、興味がある方はこちらも参考にされてみてください。
USCPAを取ったから海外就職できるわけではない
「USCPAを取得して、海外就職したい!グローバル人材になりたい!」
という方も中にはいるかと思いますが、USCPAを取ったから海外就職ができるというわけではないです。
先ほど紹介した、シンガポール転職の記事にも書いていると思いますが、USCPAで専門職に就こうと思ってもシンガポール含め海外は、基本的に実務経験ありの即戦力を取るので、未経験だとほぼ無理です。
逆に職種や国や地域にこだわり過ぎないなら、海外就職はいくらでもできます。
こちらの記事にも書いてますが、英語が苦手でもグローバル人材になりたければ、資格がなくてもまず海外就職してしまえばいいのです。
ということで、海外就職したいからUSCPAを取るというのは、目的が海外就職なら考えが少し飛躍しているので、資格は不要かもしれないですね。
米国基準を使うことはほぼない
USCPAはアメリカの資格なので、基本的にはアメリカの会計基準を学ぶわけですが、Big4監査法人とかに就職してもほぼ米国基準は使わないです。
監査業務は一部を除いてほぼ日本基準ですし、ごく一部の例外でもIFRS(国際会計基準)です。
私はアドバイザリーの部署なので、米国でのIPOやGlobal Offeringを考えてる企業のアドバイザリー業務があったりしますが、初期調査の会計基準の選定で米国基準ではなく、ほぼIFRSが選択されるので、米国基準を使う機会がほぼないです。
ということで、USCPAのFARで学んでいる細かな会計処理の知識は意味ないかもしれないですね。
まとめ
今回は、いつものようにUSCPA学習者を応援するような記事というよりは、勉強しない理由を書いてみました。
いつも意識高い記事ばかり読んでると疲れることもあると思いますし、「USCPAが意味ない理由」のような逆の視点も見てみると発見があるかもしれないですしね。
USCPAを勉強しても意味ない理由をまとめると、
- USCPAは日本では独占業務がない
- 資格がなくても監査手続きやアドバイザリー業務はできる
- USCPAを取得しても望み通りの転職ができるとは限らない
- USCPAを取ったから海外就職できるわけではない
- 米国基準を使うことはほぼない
という感じになります。
よく「USCPAで学んだことが今の仕事でどう活かされてますか」というような質問もいただきますが、私の認識としてはUSCPAで学んだ知識を活かしているというよりは、単純にUSCPAは
監査法人に入るためのパスポート
だと思っています。
人によってキャリアビジョンは違うと思いますが、会計知識+監査法人での経験は、汎用性があってあらゆるキャリアにピボットしやすくなるので、キャリアのジャンプ台的なイメージがあります。
モチベーションが下がって、「この勉強が本当に意味あるのか」と心の声がざわめき出したら、USCPAという資格が人生の中でどんな位置付けなのか、全体的な視点で見てみるのも良いかと思いますよ。
それでは、本日は以上になります。
モチベが下がった時の対処法については、別の記事でも以前書いているので、参考にされてみてください。
お読みいただきありがとうございました。
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ゆう
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