今回は、 MBA を取っても 意味ない 理由について考えたことをシェアしますね。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
MBAを取ろうかと考えてる方は結構多いと思います。
ただ、時間もお金もかなりかかるので、将来のことも考えてMBAにどれほど意味があるのか慎重になりますよね。
私も次のステップとして、MBAを真剣に考え始めてここ数週間いろいろとリサーチしてました。
その中で、結論から言うと私は
MBAは取っても意味ない
と判断しました。
正確には、MBAを取るのに必要なリソース(時間やお金、エネルギー)があるなら他に投資した方が良いと判断しました。
もちろん、それぞれの状況や価値観によって判断がだいぶ異なると思うので、今回は一つの例として私がなぜそう判断したのかをシェアしたいと思います。
ちなみに今回は、国内MBAではなく、海外MBAについて考えてます。
ただ、MBAの価値としては、
海外MBA > 国内MBA
だと思うので、国内MBAについても結論は変わらないかなと思います。
MBA を取っても 意味ない 理由【経済的合理性 vs 価値観】
投資対象としての MBA【コストとリターン】
MBAに必要なコスト
まず、MBAを取るまでにどれくらいのコストがかかるのかを整理したいと思います。
MBAの必要性を判断するときに経済的合理性でしか判断できないのはナンセンス的な記事もありますが、
一先ず、経済的合理性から考えて、後ほど価値観的なことも考えてみようと思います。
MBAに必要なコストをざっくり並べると
- 学費は500万円〜1500万円
- 期間は1.5年〜2年
- 時間は3000時間 over
くらいになります。
費用に関しては、国によりますが、滞在費も含めると+200万円〜300万円ほどかかります。
*生活費については、MBAに行かなくてもかかる費用なので、留学によって特別に増加しない限り意思決定には関係ない費用だとは思います。
また、キャリアがストップしている期間の給与も含めると、個人差はあると思いますが+1000万円〜はコストがかかっていると考えられます。
期間は、ヨーロッパやアジアには1年制のMBAもありますが、1.5〜2年のコースが現在はメインです。
また、ビジネススクールで学ぶ期間以外にもMBA合格までの対策期間で+半年〜1年ほどかかるケースがほとんどのようです。
この期間で学習や手続き等に費やす時間は、3000時間を優に超えてきます。
どこでMBAを取るのかによってコストは変わってきますが、ざっくりとしたコスト感は掴めたと思います。
費用も時間もとんでもなくかかりますが、とりわけ私が気になるのは費やす期間と時間です。
ビジネス系の難関資格で考えると
- USCPAが1500時間ほど
- 公認会計士が3000〜5000時間ほど
取得までにかかるので、MBAは同等かそれ以上取得するのに時間を費やすことになるわけですね。
さて、経済的合理性を考えるなら、これらのコストをかけてそれを上回るリターンがなければなりません。
MBAで得られること
次にMBAで得られることを挙げてみます。
人によって得られるものの感じ方は違うと思いますが、一般的に言われるMBAのリターンを挙げると
- ビジネス知識や批判的思考能力、英語力等(知識スキル)
- 世界中から集まったエリート達とのネットワーク(人脈)
- 海外経験、視野の広がり、気付き等(経験)
- キャリアUP、給与UP、転職成功等(キャリア)
- 肩書き、MBAブランド、自信等(自己満足感)
が概ねMBA経験者の声で挙がっていたものです。
ここでポイントなのは、
経済的合理性を考えるために定量的に評価できるのは、④のキャリアUPによるリターンのみ
という点ですね。
つまり、MBA後に現在働いている会社よりもグレードの高い会社に転職を成功させて、おおよそどれくらいの収入UPが見込めるのかを評価しないと経済的合理性は測れないということになります。
そうなると、MBA後の転職先として人気の外資系投資銀行や外資系コンサル、ファンド等に転職することを前提としないと経済的には評価できないわけですね。
ビジネススクールで学んで、そのうち起業したいと考えている場合は評価が難しいです。
逆に④以外のリターンは、人によって感じ方がバラバラなので、各人の状況や価値観にで異なりますし、実際にMBAに行ってみないとわからない部分かもしれないですね。
ということで、
MBAの必要性を判断するときに経済的合理性でしか判断できないのはナンセンス
という主張はその通りかなと思います。
MBAを投資対象と考えたときに割りに合わない
経済的合理性でMBAの価値を評価することが難しいので、次に私の価値観や状況、考え方ベースで評価してみようと思います。
①知識やスキルは、いまどき学校に行かなくても学べる
MBAでは、クラスメイトとディスカッションしたりする中で磨けるスキル等もあるとは思いますが、ビジネス知識のほとんどは学校に行かなくても書籍やオンライン学習で学べると思います。
前職の研修で、「グロービスの学び放題」というグロービスが提供しているオンラインコースを受けていたのですが、ビジネスに必要な知識を得るのに十分だと思いました。
ちなみにグロービスは、日本国内でMBAプログラムも提供しています。
ただ、MBAという学位になると費用が国内MBAでも国公立で150万円前後、私立だと300万円前後するので、学位にこだわらなければオンラインコースで十分だと思います。
また、MBAプログラムで使用している書籍も市販で売っているので、知識を得るのにビジネススクールに行く必然性はないと思います。
②、③海外転職をすれば、海外経験も視野の広がりも海外人脈も作れる
海外経験や英語力を伸ばしたいなら、MBAに行かなくても海外転職すれば達成できるのではないかと思います。
海外で2年間勉強するよりも海外で2年間仕事する経験をした方が得られることが多いのではないかとすら思います。
ちなみに海外転職については、以前の記事でも書いてますが、国や地域によって内定やビザを得る難易度に差はありますが、海外MBAに行けるだけのスペックがある人なら、転職先の選択肢は多いと思います。
ビジネススクールには世界中から優秀な人が集まるので、人脈やネットワークにMBAの最大の価値を感じる方も多いです。
ただ、海外転職でも自分次第で優秀な人脈は十分作れるのではないかと思います。
そもそも私の中では、
人脈 = 決裁権者
なので、MBAよりも起業家、実業家が集まるコミュニティで出会う人の方が人脈と言えるかなと思います。
④キャリアUP目的ならCPAで十分 & MBAの相対的評価も下がっている
個人的なことですが、私はMBA取って日本に帰国して外資金融や外資コンサルに転職してキャリアアップしたいとは考えてないです。
競争の激しいレッドオーシャンですし、人生全体で考えたときにもっとハッピーになれる選択肢がある気がしてます。
MBA取りに行ったとしても、日本には帰らずそのまま海外転職して仕事したり、起業した方が面白いかなと思っているタイプなので、
それなら、
直で海外転職した方が良くない?
資金と時間を実際に起業に使った方が良くない?
と思いました。
また、仮に国内でキャリアアップ転職したいと考えたとしても、
USCPA(会計) + Big4職務経験 + 英語
があれば、ある程度は望むキャリアアップができるんじゃないかと思います。
ということで、私の場合、あれだけのコストをかけても+αの上がり幅は相対的に少ない気がします。
割りに合わなそうだなと。
また、MBA取得者は、毎年どんどん増えていて、相対的価値が下がり続けているようです。
世界三大投資家ジム・ロジャーズ氏が最近の著書『危機の時代』で
1958年、米国では年間5000人がMBAを取得していた。しかし、2018年に米国だけで数十万人がMBAを取得した。
もちろん欧州、日本、中国など世界各地にビジネススクールがあり、そこでも数十万人がMBAを取得している。
毎年のように何十万人ものMBA取得者が世界で増えていく。明らかに供給過剰だ。
と述べていて、MBAは時間とお金の無駄だと全力で否定しています。
⑤肩書きより実利が優先
肩書きやブランド的なものに関しては完全に人によってばらつきがあるので、一般的なことは何も言えないです。
肩書きやブランドは、外部から客観的に評価しやすいので有利な部分もあると思いますが、私は実利や実力を優先したいので、特に自分にとっては必須ではないと思ってます。
また、資格勉強等はやりきった感があるので、もうある程度満足していて、今後は自分で何かを興したり、作ったりしていく方に時間や資金を使った方が面白いかなと思います。
ということで、私の場合はキャリアUP転職を狙っている訳ではなく、経済的評価が難しいので、今の状況や価値観的に結論を出すと、
MBA取っても特に意味ないな
もっと他の選択肢がありそうだな
と思いました。
MBAに価値を見出せるかもしれない人のタイプ
私は、MBAは必要ないなと判断したのですが、
- 海外に出たことがほぼなく、海外経験をしたい
- CPA等の専門職資格は持ってなく、MBAが大きな+αになる
- 国内でキャリアUP目的であり、起業や海外転職は興味ない
- 社費等で行くので、資金的に問題にならない
- 業界的にMBAを取るのが普通で、むしろ最低ライン
- 自己投資というよりは、バケーションという位置付け
という方はMBAに価値を感じるのかなとも思いました。
まとめ
MBAを取って意味あるのかについて考えてきましたが、まとめると
コストはざっくり、
- 学費は500万円〜1500万円
- 期間は1.5年〜2年
- 時間は3000時間 over
+αでかかり、膨大。
一方、一般的に言われるリターンは、
- ビジネス知識や批判的思考能力、英語力等(知識スキル)
- 世界中から集まったエリート達とのネットワーク(人脈)
- 海外経験、視野の広がり、気付き等(経験)
- キャリアUP、給与UP、転職成功等(キャリア)
- 肩書き、MBAブランド、自信等(自己満足感)
で、状況や価値観によってかなり差があります。
なかなか経済的合理性を判断するのは難しいのですが、私は
MBAへの投資はROI(投資利益率)が相対的に低い
と判断しました。
以前、MBAとUSCPAの比較記事でもシミュレーションしましたが、やはりUSCPAの方が圧倒的にコスパが高いですね。
MBAに投資しないなら、その分の時間や資金をどうするのか?
という点もありますが、私はまだ明確に決まってるわけではないです。
ただ、キャリアだけでなく人生の豊かさを考えるなら
起業したり、世界中を旅したり、趣味に没頭したり、プログラミングを勉強したり、いろいろ選択肢はあると思ってます。
プログラミングに3000時間とかかけたら結構すごいことになるんじゃないかなとも思いますし。
今回、色々と調べて考えを整理したら、選択肢も色々と見えてきたので良かったです。
かなり主観的な内容も多かったですが、MBA取得を考える上で少しでも参考になっていれば幸いです。
それでは、本日は以上になります。
お読みいただきありがとうございました。
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ゆう
コメント
どうも現在海外MBA留学中の通りすがりのものです。
「海外MBAに行くのであれば、海外就職をはじめにした方が効率的」との見解について、多くのMBA生が考える英仏米星といった就職先は面接に進む前のレジュメの戦いですので、MBA無しの日本人が直接それらの国の企業に魅力的なポジションで転職するのはかなり難しい様に思います。例外としては、かなり初期のスタートアップか日本市場進出予定の場合でしょうか。それでもかなり給与はたたかれると思いますが。
勿論、タイの様な東南アジアの就職については、MBAはいらないでしょうね。
以上、感想程度まで。
海外MBAですが、実際リターンはとても大きいですし世界中にネットワークができます。大手外資ですが契約金までいただきました。順調にキャリアアップしてトップマネジメントになり50歳で数十億のストックオプションでリタイアしている方もいます。睡眠平均2-3時間を2年こなした自信と後の実績で不景気でも関係なく仕事が沢山あります。サラリーマンで同じ取るなら断然海外MBAです。