今回は、 USCPA ( 米国公認会計士 ) を取得した後、 シンガポール 海外就職 にチャレンジする中でわかったこと等をお伝えしたいと思います。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
USCPAに合格したら、「日本の監査法人ではなく、海外で就職してみたい!」という人も結構いるのではないでしょうか?
以前の記事でも書いたように、最終的には私は日本のBig4監査法人に転職をすることに決めたのですが、当初はシンガポールの監査法人/会計事務所に転職するつもりで、転職活動をしてました。
【参考】『USCPA 取得後の Big4監査法人 の 転職状況【近況報告】』
ということで、本日は
「USCPAを取得した後に海外で就職したい」
「USCPAが海外就職で有利なのか知りたい」
という人向けにシンガポール 海外就職 にチャレンジする中でわかった、今のシンガポールの転職状況やUSCPAが海外就職に有利なのか等についてお話しようと思います。
シンガポールへの転職も視野に入れているようでしたら、参考になれば幸いです。
USCPA ( 米国公認会計士 ) を取得して、 シンガポール 海外就職 にチャレンジしてみた【レビュー】
シンガポール 海外就職 を考えた経緯
まず、私がシンガポールへの海外就職を考えた理由ですが、
- 英語を使って仕事がしたい
- グローバルな経験を積みたい
- USCPAが日本よりも評価されると思った
という月並みな理由です。
シンガポールは、東南アジアの中でも
- 英語圏であり ※公用語に英語が含まれ、どこに行っても英語がしっかり通じる
- 先進国で生活がしやすく
- 海外から多くアジアのHead Quarter(本拠点)が置かれている
国ですので、キャリアを積むのに適していると思ったんですね。
ちなみに「USCPAは日本より評価されると思った」と上述しましたが、USCPAにはライセンスの相互承認協定というものがありまして、一定の要件を満たすと現地の会計士のライセンスも取得できるのですが、シンガポールは、2016年にこの協定から抜けたようです。
現在(2019年2月時点)、USCPAの国際相互承認協定がある国は、
になります。
以前、『USCPA ( 米国公認会計士 )を おすすめ する、3つの 理由』という記事にも書きましたが、日本の公認会計士には今のところ相互承認協定がなく、USCPAは持っている特徴なので、この点が国際的にはUSCPAの方が評価されているポイントになる部分かと思います。
シンガポール 海外就職 は、2パターンに分けられる
次に実際にシンガポールへの転職活動をする中でわかったことなのですが、シンガポールへ転職と言っても
- 外資系の会計事務所(日本から見て外資系という意味です。つまりローカルの企業です)
- 日系の会計事務所
の2パターンに分けられ、それぞれの転職活動の仕方や難易度が大きく異なりました。
外資系の会計事務所
まず、外資系の会計事務所は、以下の理由によりUSCPAの資格を取得した未経験の状態では、厳しい戦いになることがわかりました。
- ①基本的に実務経験が必須
- ②定期採用ではなく、ポジションが空いたらの募集になるので、倍率が高くかつ転職までに時間もかかる
- ③現在、シンガポールはビザ要件が厳しくなってきており、外国人採用に積極的ではない
という理由になります。
①については、人によるかと思いますが、私のように会計分野の実務経験がない状態だと応募要件がまず満たせないです。
以前、2013年、2014年あたりは、外国人(日本人含む)の採用に積極的で、未経験であってもUSCPAに合格していれば採用されるケースもあったみたいですが、現状は厳しいです。
②については、そのままですが、仮に良いポジションが見つかったとしても、そのポジションに多くの人が殺到するため、倍率がかなり高くなるのと、いつポジションに空きがでるのかがわからないため、いつ頃に転職できるのかスケジュールが読めないです。
③については、会計事務所に限らずですが、シンガポールのビザが一般的に取りにくくなってきていて、以前よりも転職はしにくくなっているようです。
また、転職の仕方ですが、JACやリクルートなどの日系の転職エージェントさんですと現地の外資系の会計事務所の案件はほとんど取り扱っていないということでした。
私もいくつか求人をもらいましたが、現地企業のJD(Job Description)は皆無でした。
ですので、転職活動のやり方としては、indeedなど海外で有名な転職サイトに登録して応募するか、Big4監査法人の場合には各社ホームページに採用ページがあり、募集していることもあるので、そこから直接応募する必要があります。
結構厳しい戦いになりますよね。
ちなみに必要な英語力についてですが、外資系のローカル企業で働く場合、英語が高度に話せることは前提で、むしろ日本語が話せることがスキルになるようです。
現地の企業が日本人を採用する理由としては、基本的にジャパンデスクを担当してもらうためでして、シンガポールにも日系企業はたくさん進出しているので、そういった企業を任せられる人材が一定数必要ということみたいです。
つまり、日本語が話せることが強みになるって感じですね。
日系の会計事務所
次に日系の会計事務所についてですが、日系の場合は会社の規模や報酬などにこだわり過ぎなければ、転職は可能そうでした。
私は、日系については実際に応募や面接まではしなかったので、わからない部分もありますが、転職エージェントさんと2回ほど面談をする中で、未経験でも会計事務所に転職されている方や、経理などの実務経験があって無資格でも転職されている方の話は伺ったので、日系の会計事務所に転職すること自体は、そこまで難しくないと思います。
また、必要な英語レベルについてもそこまで高くないところもあるので、「英語力伸ばしたい、海外経験を積みたい」というのが、メインも目的なのであれば、USCPAを合格後にシンガポールの日系会計事務所に転職するのもいいのではないかと思います。
一方で、日系の会計事務所は、日本からシンガポールに進出してきた日系企業の会計回りのサポートがメインになるようなので、Big4監査法人等に比べ、会計の専門性を身につけるということを目的とした場合には、あまり適さないのではないかと思います。
これは、あくまで私の考えにはなりますが、Big4監査法人での実務経験+USCPA+英語力があれば、シンガポールに限らず、海外の特に日系の会計事務所には、比較的容易に転職できると思いますので、まずはBig4監査法人でしっかりと実務経験を積む方が良いと判断しました。
逆に一旦海外の会計事務所に転職してから、Big4監査法人に行きたくなって、転職というパターンは結構厳しいのではないかと思います。
あくまで私の感覚なので、実際には人によるかとは思いますが。
ということで、私はまずしっかりと実務経験を積むことを優先させたので、日本に帰国してBig4監査法人に行くことにしました。
シンガポールの監査法人/会計事務所ランキング
最後にシンガポールの監査法人/会計事務所のランキングをご紹介して終わりたいと思います。
情報は、2017年1月版の情報なので少し古いですが、参考です。
出典:『SINGAPORE BUSINESS REVIEW』
画像では、すべては載り切らなかったので、ランキングに載っている35社すべてを見たい場合は、出典のリンクから元データを見てみてください。
やはり、Big4は上位1~4位を占めてますね。
また、今回シンガポールへの転職活動をする中で2019年の年末年始を使って、シンガポールに行って転職エージェントさんと面談をしたりしました。
マレーシアのKLからシンガポールまで陸路で一人旅をしたので、その時のことも一人旅のカテゴリーで、気が向いた時に記事を書こうと思います。
まとめ
・外資系の監査法人に就職するのは、①実務経験の有無、②空きポジションの倍率、③現在シンガポールは外国人採用に積極的でない、という理由で今は難しい状況になっている
・日系会計事務所であれば、転職自体は可能。英語を伸ばすこと、海外経験を積みたい人には向いている。一方で会計の専門性をしっかりと身につけたい人にとってはあまり向かないかもしれない。
ということで、本日は以上になります。
USCPAに合格した後にシンガポールに転職してみたい!という方にとって、少しでも参考になっていたら幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
他にもっと詳しく聞きたいこと、質問などがありましたら、
コメントかツイッターからご質問くださいね。
ゆう
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