監査法人 勤務の会計士が 投資 できない理由【CPAの 資産運用 事情】

USCPA

今回は、 監査法人 に勤務している会計士の 投資 事情についてシェアしますね。

 

 

こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。

 

公認会計士やUSCPAを勉強しようと考えている/勉強している方は、投資や資産運用についても関心が高い方が多いのではないでしょうか?

私も30代に近づき、「少しづつ資産構築をしていかないとな」と考えているこの頃です。

 

IFRS(国際会計基準)の資産の定義を引用すると、

 

資産とは,過去の事象の結果として企業が支配し,かつ,将来の経済的便益が当該企業に流入すると期待される資源をいう。

 

ということで、上記の説明だとちょっとわかりにくいですが、要は

 

時間の経過に伴ってキャッシュインフローをもたらしてくれるもの(ストック)

 

です。

 

労働収入以外に収入をもたらしてくれる資産を少しづつ構築していくことは、資本主義経済社会で賢く、豊に生きていくためには、必須の活動だと思います。

とは言え、公認会計士やUSCPAの勉強をしていると、投資に関していろいろと規制があることに気付きますよね。

 

会計士は、全く資産運用できないの?

投資できるものもあるの?

と疑問に思うこともあると思います。

 

ということで、今回は、監査法人勤務の会計士が投資できない理由や、投資できるものについてシェアしたいと思います。

 

監査法人 勤務の会計士が 投資 できない理由【CPAの 資産運用 事情】

cpa-investment

監査法人 勤務の会計士が 投資 できない理由

 

まず、監査法人勤務の会計士が投資を規制されている理由は、

 

  • 独立性(監査人の職業倫理)→株式等の保有が禁止
  • インサイダー取引規制 →株式等の売買が禁止

 

の2つがあります。

 

独立性(職業倫理)

 

独立性に関しては、監査人は独立した第三者として監査意見を形成する必要があるので、監査実施の際に公正不偏の態度を保持(精神的独立性)する必要があり、

また特定の利害関係を持たないことで、独立性の疑いを招く外観を有さない(外観的独立性)ことが要求されてます。

 

簡単に言うと、監査クライアントの株式等を監査人が持っていたら、クライアントの利益に不利になる可能性のある意見を言ったりすると自分の利益も害する可能性があるので、言わなくなっちゃう可能性あるよね、ということです。

 

これでは、第三者としてフェアな監査ができないので、監査の意味がないわけです。

なので、株式の保有自体が禁止ということになります。

 

ちなみに、監査部で監査をする人だけでなく、アドバイザリー部で非監査業務をする人にも独立性保持が求められる場合もあります。

 

インサイダー取引規制

 

インサイダー取引に関してですが、監査法人の仕事は、基本的にクライアントが一般に公開していない機密情報を取り扱うので、そういった情報を元に売買が可能だとすると不公平なので、株式等の売買が禁止されています。

逆にいうと、インサイダー取引規制では、株式等の売買が禁止されていますが、保有自体が禁止されているわけではないです。

 

投資が禁止されている範囲

 

ということで、独立性とインサイダー取引規制によって会計士の投資規制があるわけですが、これには

 

  • 法律で規制されている範囲
  • 各監査法人で規制されている範囲

 

があります。

法律では、基本的に監査クライアントが規制の対象なので、クライアント企業でなければ株式を保有売買しても、独立性にもインサイダー取引規制にも引っかからないです。

ただ、法人によっては、監査法人のグループ会社が関わっている企業の株式も含めて保有が禁止だったり、そもそも株式保有自体を全面的に禁止している法人もあります。

 

これは、監査法人の自主規制なので法律に触れるわけではないですが、過去に逮捕者が出ている監査法人では厳しいルールになっていたりします。

各法人によってルールが異なるので、各自で確認する必要はありますが、基本的には

 

各監査法人で規制されている範囲 > 法律で規制されている範囲

 

と、各法人のルールの範囲の方が法律で規制されている範囲よりも大きくなっています。

 

ちなみに、相続等によって法律で規制されない範囲で株式等を保有してしまった場合は、社内システムに登録することになっていたりします。

また、上記で規制されるのは、本人だけでなく、配偶者や親族等も対象になるので、注意が必要ですね。

 

監査法人 勤務でも投資 が可能なもの

 

それでは、監査法人勤務の会計士でも投資できるものは何かということですが、結構あります。

 

  • 投資信託/ETF
  • 不動産投資
  • FX
  • 仮想通貨

 

です。

 

投資信託/ETF

 

投資信託についてですが、投資信託協会の定義によると、投資信託(ファンド)とは

 

投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債権などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品

 

ということです。

つまり、個別株式ではなく、いろんな株式や債権等に分散されているので、独立性の問題にもインサイダー取引規制にも引っかからないということですね。

投資信託でも投資ポートフォリオの内訳を投資家が自ら指定できるタイプもあり、そういう場合は、規制の対象になる可能性があるので注意が必要です。

 

しかも、投資の王道は、

 

  • 分散投資
  • 長期投資

 

なので、すでにいろんな銘柄に分散された投資信託を長期投資することは、規制にかからないだけでなく、投資としても妥当ですね。

 

一方で、投資信託は相対的に手数料が高いというデメリットもあります。

この手数料が高いというデメリットを解決してくれるのがETFです。

ETFとは、上場投資信託とも呼ばれますが、金融商品取引所で取引される投資信託の事です。

 

つまり、

 

投資信託(相対取引)→銀行や保険会社等で契約

 

するのに対して、

 

ETF(市場取引)→ネットで即時に売買可能

 

なので、ネット証券口座等を持っていれば、すぐに売買することができ、手数料も投資信託に比べて数倍から数十倍安いです。

ということで、私はETFで資産運用をしています。

 

不動産投資

 

不動産投資は、士業の方は意外とやっている方が多い印象ですが、高い収入と信頼を利用してローンをしやすく、レバレッジをかけられるからだと思います。

そして、監査法人の周りには不動産の営業マンが結構います。

私もオフィスの外でカフェラテを飲みながら休憩していたら、不動産の営業マンにアンケートという名目で話かけられ、その後何度もアポ取りの連絡が来たことがあります。

 

中には、魅力的な案件もあるかもしれませんが、不動産投資は

 

  • 難易度が高いと思いますし、
  • レバレッジをかけて額も大きくなってリスク高めですし、
  • 日本の地価自体が基本的には上がっていない

 

ので、私は今のところ日本で不動産投資は考えてないです。

ただ、本気で勉強して挑戦してみる、というのもありだとは思います。

 

FX

 

FXについては、投資ではなく、投機なので基本的にはお勧めしませんし、私もやりません。

FXも最高で自己資金の25倍までレバレッジを効かせることができるので、うまく行けば一攫千金を狙えるかもしれませんが、

長期的に上手くいっているという話は周りで聞いたことないですし、基本的にずーっと相場を見ていられるガチ勢でない限り、安定的に勝つことは無理だと思います。

 

監査法人勤務の会計士は、仕事で忙しいと思うので、FXを片手間で売買して勝つのは難しいのではないかなと思います。

 

仮想通貨

 

仮想通貨についてもFX同様で、投資ではなく投機です。

通貨なので、本来は通貨としての機能を果たす必要があるわけですが、通常の通貨のように価格が安定しておらず実際の売買に利用される場面もまだまだ限られているので、今はただの投機対象となっているという理解です。

 

世に価値を提供している会社の株式とは異なり、仮想通貨は本質的な価値ではなく、人々の気持ちで価格が上下している感じなので、資金を投入しても再現性のある運用はできないと考えていて、私は今のところやってないです。

 

ただ、ブロックチェーンの技術自体は、今後あらゆる業界で浸透していくと考えられますし、その過程で仮想通貨も通常の通貨と同じように使われるようになると考えられるので、どこかのタイミングで売買する未来は来ると思います。

その未来が来ることを考えて今のうちに買っておく、という考え方もあると思いますが、

 

  • どの通貨が生き残るのか?
  • どの価格で安定するのか?

 

がわからないので、そこで儲けようとは考えず、実用的に必要に迫られた時に利用しようと考えてます。

ただ、資産運用というよりは趣味として少し売買してみて、投機を楽しむくらいならありだとは思います。

 

再現性のある堅実な資産運用するなら米国ETF一択

 

監査法人勤務の会計士でも投資できるものとして、下記の4つを紹介しましたが、

 

  • 投資信託/ETF
  • 不動産投資
  • FX
  • 仮想通貨

 

不動産投資は、難易度が高かったり、FXと仮想通貨は投機であって運用成績に再現性がなかったりするので、やはり確実に資産を増やしていくことを考えるなら、投資信託、その中でも手数料の低いETF一択だと思います。

先ほども言いましたが、投資の王道パターンは、ほぼ決まってまして、

 

  • 分散投資
  • 長期投資

 

が基本になります。

資産運用、投資系の本を何冊も読み漁りましたが、基本的にはみんなほぼ同じことを言ってます

 

複利の効果を使って、少しづつ資産が増えていくので、いきなり一攫千金とかは無理ですが、ETFなら時間に資産を育ててもらう感覚で本業が忙しくても安全に再現性の高いが運用できます。

ただ、ETFは複数の株式や債権等に分散投資をしているので、銘柄によっても変わりますが、基本的には投資対象の国や業界が成長していることが前提になるので、日本ではなく、米国に投資するのが良いと考えてます。

 

ご存知の通り、日本はずっと経済成長が低いですし、今後も他国よりも相対的に伸びていくことはないんじゃないかなと思ってます。

もちろん、日本人として感情論的には受け入れがたいですし、残念ですが現実的にそう思います。

 

一方で、米国はずっと成長し続けています。

もちろん、今後は米国もどうなるかわからないですし、中国含めアジア圏の新興国がどんどん台頭してくるとは思いますが、米国の強みは、米国ドルが基軸通貨になっていて、米国経済にダメージがあれば、他の新興国含め国々がダメージを受けるという構造になっていることです。

*基軸通貨:世界で最も取引に利用され、各国通貨の価値の基準として用いられる通貨

 

なので、何か大きなイベントが発生して、経済構造が大幅に変わらない限り、世界の経済成長に米国は大きな影響を与え続けることになるでしょうから、基本的には

 

  • 米国経済に分散投資している米国ETF
  • 世界中の株式に分散投資しているETF

 

投資するのがが良いかなと考えてます。

これらに投資すれば、米国経済や世界経済が長期的に成長し続ける限り、自分の資産も長期的に成長し続けるということになるので、投資としては良いと思います。

 

ということで、私は今は米国ETFで資産運用をしています。

上記で挙げた米国ETF等は、

 

  • SBI証券
  • 楽天証券

 

等で取引ができます

実際に私も利用していますが、使いやすく、取引銘柄も多いのでおすすめです。

 

 

 

 

ちなみに、投資や資産運用について参考になった本がいくつかあるので、ご紹介しておきます。

 

 

 

 

 

 

 
 

ここら辺を読んでおけば、金融リテラシーが大幅に上がりますし、色々と共通点も見えてくると思います。

 

まとめ

 

ということで、今回は監査法人勤務の会計士が投資できない理由を中心に資産運用についてシェアしてみましたが、まとめると

 

  • 監査法人勤務の会計士は、独立性、インサイダー取引規制によって株式保有が一部規制されている
  • 各監査法人で規制されている範囲 > 法律で規制されている範囲 なので、各法人のルールを確認する必要がある
  • 監査法人勤務でも投資できるのは、投資信託/ETF、不動産投資、FX、仮想通貨である
  • 再現性のある堅実な資産運用をするなら米国ETF一択

 

となります。

記事の後半は、勉強したことベースに私なりの考えもシェアしましたが、資産運用は人それぞれの状況や考えによっても異なる部分だとは思うので、本質的な法則は別途本などで勉強しつつ、ご参考程度にしてもらえればと思います。

 

それでは、本日は以上になります。

お読みいただきありがとうございました。

 

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ゆう

 

 

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