今回は、 監査法人 の 在宅勤務 事情について経験ベースでシェアしますね。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
今年(2020年)3月から現在までずっと在宅勤務をしていて、今のところ3月以降、1日もオフィスやクライアント先に出社していないです。
USCPA合格後に監査法人へ転職を考えている方もいると思うので、今回は監査法人の働き方で、在宅勤務についてポイントを絞ってお話してみようと思います。
ちなみに、私はアドバイザリー部門に所属しているので、監査部門とは状況が違います。
あくまで経験ベースでシェアするので、そこは留意してもらって、ご参考にしていただければと思います。
監査法人 (アドバイザリー部門)の 働き方 – 在宅勤務 事情
監査法人 の 在宅勤務 状況
今年3月から5ヶ月ほど在宅勤務をしてますが、現在は、
- 基本的に在宅勤務(推奨ではなく、必須)
- オフィス出社する場合は、上長の承認が必要
- セキュリティの問題で、基本自宅で仕事のみ(カフェ等はNG)
という状況です。
仕事の率直な感想としては
アドバイザリー業務は、基本フルリモート可能!ただ、クライアントによって対応が変わる
です。
パートナー等の上位職階の人は、クライアント先に訪問して対面で交渉やヒアリング等をする場合もありますが、実際に手を動かす部隊は、今のところリモートで問題ないと感じてます。
ただ、リモートで上手く仕事を進めるには一定のハードルもあると感じていて、
- PRJメンバーのITリテラシーやコミュ力、タスクの明確化や役割分担
- クライアントのIT対応状況
によって変わってくると思います。
特にIT対応が遅れていたり、できるだけ対面を望むクライアントの場合は、クライアント先に出向く頻度が多めのプロジェクトもあります。
プロジェクトメンバーのITリテラシーやコミュニケーションに対するマインドも結構まちまちなので、正直、一緒に仕事をしやすい人もいれば、そうじゃない人もいます。
監査については、4月、5月は、監査の繁忙期なので、監査ヘルプで期末監査をしていましたが、出張等は全てキャンセルになり、ほとんどのメンバーはリモート対応という状況でした。
インチャージ(主査)やチームマネージャーだけが、時々クライアント先に訪問するという形でした。
また、案件の状況としては、今年の3月以降私が携わったプロジェクトで、2件が中断もしくは延期になりました。
全体的な収益は今のところほぼノーダメージみたいなのですが、グローバルなディールズ系の案件は減ってるんじゃないかなという印象です。
在宅勤務に移行して良かったこと
在宅勤務になって良かったことを挙げると、一般的なことですが、やはり
- 時間の使い方の自由度が高くなった
- 通勤のストレスから解放された
というのが大きいかなと思います。
時間の使い方の自由度が高くなった
プロジェクトにもよると思うのですが、正直ですよ、普通に仕事をしていて毎日平均して7時間もやらなければいけないことなんてないです。
忙しいと時とそうでない時の波が結構あるんですね。
でもオフィスに出勤する場合、手が空いていても堂々と勉強したり読書したりしにくいので、無駄に仕事を作ったりしてる部分がありますよね。
在宅勤務になってからは、誰から見られたり、監視されてるわけではないので、自分が持ってるタスクは速攻で片付けて、パスしてしまえば手が空くので、その時間で無駄に仕事を作ったりせず、自分の勉強や読書に充てたりして、自由にやってます。
こういうことを言うと、サボってると思う方もいそうですね。
ただ、
- 専門職の場合、勉強も仕事の内(仕事で使う知識以外のことも勉強してますが)
- 仕事を取りに行っても、評価はされるだろうが、だいたい雑務が回ってくるだけで大して成長につながらない
と考えてるので、自分で考えて必要だと思うことをやってます。
通勤のストレスから解放された
おそらく、多くの方にとって、1日の中で肉体的、精神的に最も消耗するのは通勤じゃないかなと思います。
会社に着いて10分くらいは、ちょっと休憩って感じになっちゃいますよね。
全く何の価値も生み出してない活動に毎日多くの時間とエネルギーが奪われていると言うのは、冷静に考えればとてももったいないことです。
通勤がなくなったことで、時間とエネルギーが毎日大幅に節約されて、精神的にも余裕ができるようになったんじゃないかなと思います。
ちなみに、うちの法人では、従業員に対する毎月の交通費の支払いがストップして、移動が発生した時に実費請求する形に変更になって、今後も基本的には在宅ベースになるようです。
この数ヶ月で、完全に在宅でもプロジェクトが回ることがわかってしまったので、コロナが収まっても、今まで通りわざわざ出社して仕事するという働き方には戻らないと思います。
在宅勤務の難しいところ
在宅勤務になって、難しいところを挙げるとすると
- ちょっとしたコミュニケーションが減る
- セキュリティの問題で基本お家に缶詰
- 仕事のメリハリ、オンオフ
と感じました。
ちょっとしたコミュニケーションが減る
ちょっとしたわからないことがある時に、対面だとふらっと質問できたりするのですが、在宅になってから
「こんなことで質問するのもどうかな?」
とか思って、自分で調べて時間をかけて解決することが増えた気がします。
質問するために文章で背景説明して質問したり、電話MTGセットしたりするのが億劫になりがちという感じですね。
「自分で調べて解決するので良いじゃん!」
と思う方もいると思いますが、聞けば一瞬で解決したり、質問して説明を受けてる中で、さらに質問したりして理解が深まったりすることも往々にしてあるので、ちょっとしたコミュニケーションって大事だなと思いました。
まぁコミュニケーションに関しては人によるので一般化できないですが、
些細なコミュニケーションのハードルが上がった
と何となく思います。
セキュリティの問題で基本お家に缶詰
監査法人の業務は、監査であれ、アドバイザリーであれ、基本的にクライアントの機密情報を扱ってるので、セキュリティのルールは一般事業会社よりも厳しいと思います。
基本的に不特定多数のいる場所で仕事するのはNGなので、ずっとお家に引きこもって仕事することになります。
カフェとか行くと、仕事している会社員の方を見かけることが以前よりも増えたと思いますが、そういう働き方は今のところできないです。
家で勉強ができたタイプは、問題ないと思いますが、カフェや図書館じゃないと集中して勉強できなかったタイプの方は結構厳しいんじゃないかなと思います。
私は、家で仕事するのは問題ないですが、長くなってきて飽きてきたので、仕事がある程度片付いたら、PCは家に置いて、カフェで勉強や読書したりして気分転換もするようにしてます。
ルールの中で各自が工夫して、やりやすい方法を自分で考えていく必要性が増した気がします。
仕事のメリハリ、オンオフ
私は特にオンオフの切り替えは大丈夫なのですが、人によっては仕事の終わりの区切りがつかずに以前よりも残業している人もいるようです。
性格や職階にもよると思うのですが、やはり以前よりも
マイルールの設定と自己管理が大事!
なのかなと思います。
何時になったらPCを閉じるとか、共有カレンダーに始業と終業の時間帯を入れておくとか、工夫しないと何時間でもできてしまう環境なので、気を付けたいところですね。
今後の働き方
コロナが収まったとしても今後は在宅勤務という状態が恒久化すると思います。
今までのように通勤ラッシュにもまれるということはなくなるでしょう。
ただ、おそらく問題もあって、
- 新入社員の教育や環境適応が難しくなる
- 従業員の法人に対するロイヤリティが低下する
と思います。
私が所属している部署はほぼ中途社員ですが、最近入社した人は、PCだけぽんと渡されて、いきなりずっと在宅勤務みたいな方もいます。
新しい仕事も慣れてなく、知り合いもいない状況で少し戸惑っているようでした。
これが新卒とかになるともっと大変だと思います。
今年の監査部門の新卒の人たちがどういう状況なのかは、今ちょっとわからないのですが、
在宅勤務は能力が一定以上あるから可能であって、仕事の進め方とかがわからない状態でいきなり在宅になると戸惑ったり、精神的に不安を感じる人も多い気がします。
また、在宅勤務によって、意識しないとコミュニケーションの頻度も減るので、一緒に一致団結して仕事をしてる感は薄れます。
チームマネージャーは、今まで以上に求心力が求められると思いました。
まとめ
今回は、監査法人の在宅勤務の状況を私の経験ベースでシェアしてみました。
監査法人は、監査部門かアドバイザリー部門かで、働き方や忙しさ等はかなり変わりますが、Big4監査法人内での方針や働き方の違いはほぼないと思います。
今後は、これまでの働き方に戻ることはなく、在宅勤務ベースの働き方がメインになると思いますが、
- コミュニケーション
- セキュリティ
- メリハリ
など、課題も色々とあるので、法人のルールやテクノロジーの導入が進むと同時に、各個人が働きやすい環境を自ら整えていく、工夫していく、というのが大事になるのかなと思います。
それでは、本日は以上になります。
お読みいただきありがとうございました。
監査法人1年目の体験談も以前書いているので、興味がある方は参考にされてみてください。
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ゆう
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