今回は、 中国語初学者が、 HSK4級 に3ヶ月、80時間の独学で一発合格した 勉強法 やTipsについてシェアしますね。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
中国語に興味を持って、HSK試験の受験を検討される方は多いと思います。
私も2020年9月末あたりから中国語の勉強を始めて、約2ヶ月半(約50時間)の勉強でHSK3級、さらに約3ヶ月(約80時間)の勉強でHSK4級に合格しました。
HSK3級については、以前の記事で詳しく書いてますので、そちらを参照していただくとして(中国語勉強のコツはこちらにも詳しく書いているので、4級受験者にも参考になると思います)、
今回はHSK4級合格のための独学についてシェアしたいと思います。
HSK3級の勉強と大きくは変わらないので、上記の記事と重複する内容はここでは書かずに、HSK4級で特に意識するポイントやTipsを中心に書こうと思います。
約3ヶ月の独学で80%弱の点数で一発合格できたので、ご参考になる部分もあるかと思います。
ということで具体的には、
- HSK4級の概要(レベル感、問題構成、配点等)
- HSK4級に効率的に合格するための勉強法
- HSK4級に利用した教材&レビュー(2冊のみ利用)
をシェアしようと思います。
中国語に興味がある方
これからHSK4級に挑戦しようか考えている方
今HSK4級を勉強していて、勉強法に悩んでいる方
にご参考になれば幸いです。
HSK4級 に3ヶ月(約80時間)の独学で一発合格した 勉強法 や コツ
HSK4級 の 概要
HSK(漢語水平考試)は、中国の教育部が認定する国際的な中国語の語学検定試験で、1992年に中国国内で正式に国家レベルのテストとして実施され、現在では全世界で875か所以上、118の国と地域で実施されている国際的な中国語資格です。
まずは、HSK4級について概要を知りたい方も多いと思うので、重要な情報をさくっとまとめますね。
HSK4級のレベル感、難易度
HSKの公式サイトによると、HSK4級で求められる能力は、
幅広い範囲にわたる話題について、中国語でコミュニケーションをすることができ、中国語を母語とする者と流ちょうに話すことができる
ことです。
また、学習目安として、
- 1200語程度の常用単語
- 大学の第二外国語における第二年度後期履修程度の学習
が目安です。
これだけを見ると、めちゃ難易度が高く見えると思うので、正直ベースに合格後の私のレベルを述べますと、
- ”中国語を母語とする者と流ちょうに話すことができる”とか全然無理ですけど、、ってかネイティブと中国語で話したことないです、、そこまでの自信はないです、、
- 知らない単語があっても中国語を何となく読めるようにはなる。語彙力がまだまだ足りないので推測の範疇を超えない場合がほとんど。
- 周りで聞こえる中国語が単語レベルでは、何となく認識できるようになり、どんなテーマを話してるかくらいは推測できるようになる。でも推測して理解する範疇を超えない。
です。
この後詳しく説明しますが、HSKの試験では、読み、書き、聞きの3つの能力しかテストされないので、多少聞き取れるようになってもコミュニケーションをする能力は、試験勉強するだけでは身につかないと思います。
ただ、中国語の一般教養は十分身に付くと思うので、中国語留学等をする際に早くスピーキング力が身に付くと思います。
私もCovidが落ち着いたら、2週間くらいおやすみをいただいて、台湾か中国本土に語学留学してみたいなと考えてます。
要求されてるレベルは高く見えますが、1200語程度の単語と基本文法が分かり、リスニング練習で中国語の音に耳が慣れ、しっかり問題集で練習すれば試験自体は十分に合格できるレベルです。
ちなみ個人的な感想ですが、中国語初学者でいきなりHSK4級はきついかなと思います。特にリスニングがですね。
中国語初学者は、ファーストステップとしてHSK3級を目標にし、それをクリアした人が受けるにはHSK4級はちょうどいいレベルだと思います。
HSK4級の試験内容と配点
HSK4級の試験内容と配点は下記の通りです。
リスニング:約30分間(放送回数1回)(配点100点)
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 正誤判断の問題 | 短文が放送され、その内容と、問題用紙に与えられた短文の内容が一致するかを判断する。 | 10題 |
第2部分 | 会話の内容に関する問題 | 2人の短い会話とその内容に関する問いが放送される。問いの答えとして正しいものを4つの選択肢の中から選ぶ。 | 15題 |
第3部分 | 会話や短文の内容に関する問題 | 2人の会話や短文と、その内容に関する1~2つの問いが放送される。問いの答えとして正しいものを4つの選択肢の中から選ぶ。 | 20題 |
リーディング:40分(配点100点)
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 空所補充問題 | 文中の空所部分に、4つの選択肢の中から適切な単語を1つ補い、意味の通る文を作る。 | 10題 |
第2部分 | 短文の並べ替え問題 | 与えられた3つの短文を並び替えて正しい文を作る。 | 10題 |
第3部分 | 文の内容に関する問題 | 短文とその内容に関する問いが与えられており、問いの答えとして正しいものを4つの選択肢の中から選ぶ。 | 20題 |
ライティング:25分(配点100点)
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 語句の並べ替え問題 | 与えられた複数の語句を並び替えて正しい中国語文を作る。 | 10題 |
第2部分 | 作文問題 | 写真と単語が1つずつ与えられ、その単語を使って写真の内容を表現する。 | 5題 |
*聞き取りの試験終了後に、解答用紙に記入する時間が予備として5分間与えられます。
(出典: HSK公式サイト – 筆記4級について)
リスニング、リーディング、ライティングのそれぞれ100点、合計300点の内、6割の180点以上取れれば、合格になります。
リスニングとリーディングは、マークシート方式で、ライティングのみ記述式です。
ちなみにHSKの合格率は、非公表のため不明です。
問題構成の大枠は、HSK3級とほぼ同じなのですが、HSK4級で厳しくなった点を挙げると
- リスニングが1回しか放送されない
- リーディングはボリュームがかなり増えているので、試験時間に余裕がない
- ライティングは、単なる単語の並び替えだけでなく、自分で文章を考える必要がある
です。
①についてですが、放送回数が1回なのは結構キツくて、問題の選択肢から問題に出てくる言葉を認識してから聞き始めないと中々聞き取れないと思います。
2回放送してくれれれば、1回目で話の大枠の流れを抑えて、2回目で問題に直接関係のある細かな情報を取れば良いですが、1回で解答するとなると、本当のリスニング力を高めるか、上記で書いたようにある程度テクニックでカバーする必要があると思います。
私は、一回でバチっと聞き取れなんてしないので、選択肢に書いてある単語を抑えてから聞いてました。
②については、文章量が増えているので、時間をかければ十分に解答できる問題でも時間が足らなくて間に合わないということが起きると思います。
ここら辺は、試験時間を意識して過去問を回したりして対策する必要があると思います。
③についてですが、3級までは問題に書いてある単語をただ並び替えて文章を作るのみでしたが、4級では写真と与えられた1単語から適切な文章を書く必要があるので、より正確な文法と単語の知識が必要になります。
ここも過去問等で練習する必要があります。
逆にいうと、HSK3級を合格してる人は、上記の3点を意識して対策すれば、短期間で合格できる試験問題だと思います。
HSKの受験料と試験日
HSK4級の受験料は、現時点(2021年5月時点)で、
7,370円
です。
また、試験は毎月開催されているので、随時受けられますが、地域によっては開催されない月もあるので、ご自身でチェックされてみてください。
HSK試験の有用性
HSK試験の有用な点は主に
- 中国の大学、大学院へ進学(HSK必須)
- 中国系企業への就職、転職
の2点になるようです。
ただ、レベル感としては、
- 中国の大学(理系)→HSK4級以上
- 中国の大学(文系)→HSK5級以上
- 履歴書に書けるレベル →HSK5級以上
が一般的ということなので、
HSK4級は、それ自体がすぐに有用というわけではなく、あくまで通過点、勉強の効果測定的な意味合いになるかと思います。
HSK4級 の 勉強法
HSK4級の勉強法についてですが、基本的にはHSK3級の勉強法と大きくは変わりません。
HSK3級で挙げた勉強法のポイントは、
- リスニングを制するものが、HSKを制する
- インプット期は短時間、複数回勉強する
- アウトプット期は問題を回転させて知識定着化する
です。
詳しくは、下記の記事をご参照ください。
この3つのポイントに加えて、HSK4級で意識して対策すべきなポイントは、「HSK4級の試験内容と配点」でも挙げましたが、
- リスニングが1回しか放送されない
- リーディングはボリュームがかなり増えているので、試験時間の余裕がない
- ライティングは、単なる単語の並び替えだけでなく、自分で文章を考える必要がある
の3点です。
具体的にですが、
やはり中国語は、音が特殊で日本人には聞き取りにくいと思うので、リスニング特化の勉強が効果的です。
イメージとしては、
- リスニング→6割
- リーディング→2割
- ライティング→2割
くらいで良いと思います。
リスニングは、当然ピンインを意識して、聞きながら、自分で発音しながら勉強してみてください。
リスニングを練習してる中で多くの文章に触れるので、単語力やリーディング力は自然と身につきます。
リーディングは、試験1ヶ月くらい前から過去問を回す中で、試験時間を意識した勉強をすると良いと思います。
ライティングは、HSK4級からは、写真を見て自分で文章を考える必要があるので、問題集や過去問を使って練習する必要があります。
とは言え、たくさん書くわけではなく、5〜10単語くらいの短い文章を書けば良いだけなので、身構える必要はないです。
写真と1単語以外は何も制約がないので、自分が見慣れている単語でシンプルな文章を書けば、不正解にはならないです。
実際の過去問の解答例を見ればわかりますが、
「彼女は〇〇が好きです。」
みたいなシンプルなセンテンスが書ければOKなので、結局は正確な単語力(読めるだけでなく、書ける)が大事ということになります。
HSK4級合格に必要な教材は2冊で十分
HSK4級合格に必要な教材についてですが、2冊のみで十分です!
私が利用したのは、
- 中国語検定HSK4級公式過去問
- 合格奪取!新HSK4級トレーニングブック リスニング問題編
の2冊です。
公式過去問については、現時点(2021年5月時点)だと、2018年度のテキストが最新版となってますが、試験形式が変わっておらず、更新されていないので、2018年度版が最新版ということで大丈夫です。
また、音声はCDも付いていますが、HSKのスマホアプリからダウンロードできるようになっているので、スマホをお持ちの方は簡単に使えて勉強しやすいです。
ただ、一点気になったのは、問題の解答にピンインの表記がないというところです。
これはかなり疑問で、正直改善の余地が大いにありだと思いますが、リスニングについては、音声を聞いて覚えていない単語のピンインを自分で振ったりしてました。
HSK4級は、試験問題的に過去問対策をするのが得点力を上げるのに必須だとは思うので、購入した方が良いと思いますが、上記の点は注意ですね。
一方で、「合格奪取!新HSK4級トレーニングブック リスニング問題編」のテキストはかなり良く考えられていて、私は多くの時間をこちらのテキストで勉強してました。
ポイントとしては、
- 試験範囲の1200語を網羅している
- 過去問のリスニング問題(第一部、第二部、第三部)をそれぞれ意識した構成になっている
- 文章全部のピンインもバッチリ記載されている
です。
勉強の仕方としては、
- 単語を聞いて、何も見ないでも文字と意味を認識する練習
- 文章を聞いて、問題に解答する練習
を主にやっていたらリスニング力と必然的にリーディング力も上がりました。
一点注意する点ですが、このテキストは、1日30分×25日で一周できる作りになっていますが、普通に考えて1日分のボリューム(35単語+10常用表現+第一二、三部のトレーニング問題)を30分でなんてできないです。
私は、1日分の学習を2日間に分けて合計で約1時間半くらいかけてやってました。
単語はすぐ忘れるので、前日に学習したことを次の日に少しおさらいとかしながら進んでいく感じですね。
それで、試験1ヶ月前くらいからぼちぼち上記で挙げた公式過去問題集を解くイメージです。
ただ、私は過去問も全部を解くことはせずに、苦手なところに絞って学習してました。
特に過去問のリーディングの第一部、第二部は、過去問を一度通しで解いた段階で9割以上取れたので、リスニングとライティングに、より時間を割いて対策しました。
このような感じで、過去問の使い方としては、
- 試験時間を想定した回答の練習
- 苦手論点を見つけ、リソースの再分配の判断をする
という点で使えるので、そのように利用するのが良いと思います。
まとめ
ということで、今回は、HSK4級に合格するための勉強法やTipsについてシェアしてきましたが、まとめると、
- 中国語は、リスニングに特化して勉強する
- リスニングは1回しか放送されないので、問題の選択肢を把握してから聞く
- 過去問で試験時間を意識した勉強や苦手論点の把握をする
- 教材は、2冊で十分
という感じになります。
基本的な勉強方法は、HSK3級と大きくは変わらないので、今回は以前の記事と重複する内容は記載せずに、HSK4級で特に注意すべき点等について中心にシェアしました。
改めてですが、HSK試験の勉強で悩んでいる方は、下記の記事も合わせて読むと参考になると思います。
勉強方法の具体的な内容は、こちらの記事の方が詳しく書いてます。
私も中国語は、まだまだ成長途中で、今年の末か、来年のあたまくらいにHSK5級に挑戦しようかなと考えているところです。
今後も中国語を勉強しつつ、気づいたことがあれば、経験ベースでまたシェアしたいと思います。
それでは、本日は以上になります。
お読みいただきありがとうございました。
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ゆう
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