今回は、 USCPA で 監査法人 に入所した後、 公認会計士 も取る 必要 はあるのか? について考察したことをシェアしますね!
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
先日、こんなツイートをしました。
少し反応があったので、今回はこのあたりを深堀していきたいと思います。
USCPAに合格して監査法人に入所された人は、たぶん少なくても一度は
「日本公認会計士も頑張ってみようかな?」
と考えたことがあるのではないでしょうか?
私も一度どころではなく、結構何度も考えていて、監査法人内の外国CPAを持っている先輩方にランチや飲み会の時にヒアリングしていました。
聞いていく中で、私なりに考えが整理できてきたのでシェアしたいと思います!
主にヒアリングしたのは、
Sさん:香港公認会計士の日本人でディレクター※1
Aさん:日米公認会計士のダブルライセンスの日本人※2
です。
※1 ディレクター:法人によって意味合いが異なると思いますが、ここではパートナーの次に高い職階として意味してます。
※2 Aさんは、USCPA⇒日本公認会計士の順番で合格されている方です。両方合格されてから監査法人に転職されてます。
このお2人からのアドバイスも含めてお話していきます。
もし悩んでいる人がいたら、少しでも参考になれば幸いです。
USCPA で 監査法人 に入所した後、 公認会計士 も取る 必要 はあるか?
USCPA があれば基本的に 公認会計士 は 不要
最初に結論を言いますと
「USCPAを持ってるなら日本公認会計士を取る必要はない」
と考えてます。
もちろん、目指しているキャリアの方向性によって異なるとは思いますが、私の中では今のところ、この結論に至りました。
その理由を次から深堀していきますね。
公認会計士 を持ってなくても仕事はできる
Sさんにランチでヒアリングした時に仰っていたのが、
「公認会計士なくても仕事はできるからね」
ということでした。
監査部門だと主に扱う基準がJGAAP(日本基準)ですし、最終的に監査意見にサインできるのは日本公認会計士だけなので、外国CPAだと
・JGAAPの知識
・昇進
においてハンデがあると思いますが、
アドバイザリー部門の場合、扱う基準もJGAAPだけでなくIFRS(国際基準)、USGAAP(米国基準)も扱う頻度多いですし、業務もIFRS導入支援や決算早期化、IPO支援など公認会計士でなければできない仕事ではないので、昇進にも問題なく、結局はその人の能力と周りからの評価ということになると思います。
Sさんは、アドバイザリー部門でかなり早くプロモーションして、ディレクターになってますしね。
ここは監査かアドバイザリーかで結論は変わる部分かと思います。
私自身もアドバイザリ-部門で、現時点で監査法人に入所して約7カ月経ちますが、仕事をしていて
「かなり難しい、、ついていけない、、、」
となったことは一度もないです。
日本公認会計士でもJGAAPをすべて記憶しているわけではもちろんないですし、知らないことがあっても社内の書籍類、ツール類で都度調べながらやれば問題なくできるはずです。
ただ、USCPAの試験は公認会計士試験に比べて計算(簿記)が圧倒的に易しいので、簿記が苦手な場合は、日商簿記とかを勉強して補強すれば良いかと思います。
公認会計士の資格を取るために膨大な時間を注ぐ必要はないです。
USCPA ・ 公認会計士 は 監査法人 に入るための チケット
USCPAと公認会計士は難易度には大きな差がありますが、どちらか一方を持っていれば、今の採用状況的には監査法人に転職できると思いますし、待遇はまったく変わりません。
ここら辺は、以前の記事にも詳しく書いているので、参考にされてみてください⇓
『USCPA vs 日本公認会計士 難易度 をいろんな軸で 比較 !!』
『監査法人 入所1か月: 職場の雰囲気 ・ 働き方 ・ 給与 など』
『USCPA 取得後の Big4監査法人 の 転職状況【近況報告】』
つまり、監査法人に入って会計人のキャリアを積むならどちらか一つを持っていればいいのであって、両方取得しても、一つ目を取得したときほどのインパクトはないと思います。
Aさんにヒアリングしたときに
「正直、両方はいらないと思うよ。今私が君の年齢なら他のことを勉強すると思う」
と仰っていたのが印象的でした。
CPAは持っているかどうかでキャリアの選択肢に大きな違いがあるとは思いますが、両方同時に持っていることにどれくらい意味があるものなのかはじっくり考える必要があると思います。
私の場合は、監査法人で会計士としてパートナーを目指すというよりは、
・ビジネスをする上で重要な会計の専門性を身に着けたい
・いろんな会社のビジネスを知りたい
というスタンスで入っているので、資格取得は不要で、不足した知識等は勉強して補強するという感じです。
時間や労力を他に振り分けた方がリターン大かもしれない
公認会計士を取得しようとしたら、USCPAを持っていても2500~3000時間くらいは必要だと思います。
この時間と期間を他の知識やスキル習得に費やしたら得られたであろうリターン、機会損失についても考慮した方がいいと思います。
監査法人で仕事をしていたら会計の知識や経験はつくので、他に
- 英語
- プログラミング
- デザイン
- ビジネス
- MBA
- ギター
- 旅 …etc
今後仕事をする上で幅が広がりそうなものや、単純に好きなものを学習した方が人生全体にとっては豊かになるのではないかと。
結局、人生全体で得られる経験や幸福感を最大化できるようにした方がハッピーなわけでして、それを得るために持っているリソース(時間やエネルギー)には限りがあるので、その限られたリソースを何にどう配分するかというのはとても重要なテーマだと思います。
私の場合は、公認会計士の資格取得のために3000時間費やすなら、プログラミングやブログに3000時間費やした方が面白いことになるのではないかと思ったりしてます。
公認会計士 も 取得 した方がよいパターン
一方で中には公認会計士も取得した方が良いパターンもあるかなと思います。
例えば、
- 将来日本で会計税務で独立したい場合
- 監査でキャリアを積みたい場合
- 会計の知識に特化してキャリアを積みたい場合
とかですね。
日本×会計・税務・監査
でキャリア積み上げるなら、どこかのタイミングで公認会計士や税理士が必要になるかもしれないので、早いうちに勉強に着手した方がいいかもしれないですね。
また、日本の監査法人でパートナーになる人は今のところほとんど日本公認会計士なので、法人内で昇進したいならあった方がいいですね。
まとめ
ということで、今回は「USCPAで監査法人に入った後に公認会計士も取る必要があるか?」について話してきましたが、まとめると
- 公認会計士がなくても仕事はできる。不足知識のみを学習して補強すれば十分。
- USCPA・公認会計士はあくまでは監査法人に入るためのチケットだからどちらか一方あればよい。
- 時間やエネルギーを他に割り振った方がリターンが大きいかもしれないので、機会損失は考慮した方がいい。
という理由で、USCPAがあれば基本的には、公認会計士は不要だと思います。
一方で、
- 将来日本で会計税務で独立したい
- 監査でキャリアを積みたい
- 会計の知識に特化してキャリアを積みたい
という場合には、公認会計士を取得しても良いかと思います。
監査部門 or アドバイザリー部門どちらで働きたいのか
日本で働き続けるのか or 海外で働きたいかどうか
将来は、パートナーを目指すのか、転職するのか、独立するのか
など、自分のライフ・キャリア計画で大きく判断が変わると思うので、公認会計士頑張ろうか迷っている方は、熟考してみるのが良いかと思います。
また、今回はあくまで私の周りの方からのヒアリングや私自身の状況から考えて、至った今の段階での結論なので、ご自身の周りで外国CPAを持っている日本人がいたらランチに誘ってヒアリングしてみてもいいかもしれないですね。
それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
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私もブログ記事のアイディアを考える上で助かります!
ゆう
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