今回は、 USCPA を取得すれば、 海外就職 ・ 転職 できるのかについて考察してみたいと思います。
こんにちは、ゆう(@ProgYuki)です。
読者の方から
「USCPAを取得すれば、海外就職できますか?」
「USCPAを取得した後、日本で経験を積んでから海外に渡った方がいいですか?それとも直接現地に就活した方がいいですか?」
と言った質問をよく受けます。
ですので、本日は USCPA 取得後のキャリアや 海外就職 について考察したことをシェアしますね。
「USCPAは興味ないけど、海外就職はしてみたい」
という方から、
「USCPAに合格して、将来は世界を飛び回って働くビジネスマンになりたい」
という方まで、有用な情報もあるかと思いますので、参考にしていただければと思います。
ちなみに私自身、現在は日本でBig4監査法人に勤務してますが、
- 以前は東南アジア(タイのバンコク)で現地採用で仕事していた経験
- USCPA取得後にシンガポールでの転職活動経験
がありますので、その中で得た情報や経験を元にしています。
欧米の情報や経験は少ないので、そこは考慮してもらえればと思います。
USCPA を取得すれば、 海外就職 ・ 転職 できるのか?
まず、先に結論から言いますと、
- 海外就職は、USCPAが無くてもできる
- 海外就職の難易度は、就職したい地域や国、政治経済状態によって変動する
- 海外就職では、資格だけでなく、実務経験が要求される
ということで、
海外就職をすること自体は、難しくないですが、海外のグローバル企業で仕事することやUSCPA取得後に海外のBig4で働くことは、資格があってもそれだけでは難しいと思います。
海外でこれらの企業で仕事している人は、
- 現地大学卒業⇒インターン⇒採用
- 日本の法人から海外法人へ駐在、出向
- LinkedInや知り合い経由など、ネットワークによる紹介
- 海外の転職サイトで狭き門を突破する
というパターンがほとんどで、特に若い人の場合は、①or②のパターンくらいしか現実的ではないと思います。
次から深堀していきますね。
海外就職は、USCPAが無くてもできる
私は海外転職活動の経験は東南アジアエリアだけしかないですが、USCPAを持っていない状態でも
- タイの事業会社
- マレーシアのコンサル会社(アクセンチュア)
に内定をもらい、タイで1年半仕事していたことがあります。
※当時は、海外で起業するつもりだったので、タイの事業会社を選択しました。
【参考】『約1年半 タイ に 海外就職 してみて わかったこと メリット ・ デメリット【レビュー】』
その中で多くの海外現地採用で働いている日本人の方とも出会いましたが、ほんとにいろんな経歴や動機で海外で仕事している人がいました。
以前、『USCPA ( 米国公認会計士 ) を取得して、 シンガポール 海外就職 にチャレンジしてみた【レビュー】』の記事でも書きましたが、
海外就職といっても
- 現地の企業(外資系)
- 日系の現地法人(日系)
の2パターンがあります。
日系の会社は世界中いろんなところに現地法人がありまして、一定数日本人を採用するニーズがあります。
ですので、日系の現地法人であれば、ある程度のキャリアがあれば海外就職することは難しくないと思います。
※新卒で海外就職している人も知り合いで何人かいるので、不可能ではないと思いますが、ある程度経験があった方が可能性や条件がより良いと思います。
一方で、現地の外資系企業で仕事する場合は、
- 基本的に実務経験が必須
- 定期採用ではなく、ポジションが空いたらの募集になるので、倍率が高くかつ転職までに時間もかかる
- 日本人を採用する特定の理由がある
というのがほとんどなので、難易度が高いだけでなく、日本人であることが価値になっていたりするので(日本人クライアントの対応など)、希望する仕事内容でないことも往々にしてあると思います。
ただ、最初にもお話した通り、地域や職種を選ばなければ海外就職自体は難しくないので、USCPAの資格を取る理由は他にあった方がいいと思います。
USCPAを取りたい理由がある⇒USCPAに合格する⇒将来的に海外で仕事したい
はOKだと思いますが、
海外で就職したい⇒USCPAを取った方が有利かな
は少し飛躍してると思うので、他のルートを考えた方がいいかもしれないですね。
海外就職の難易度は、就職したい地域や国、政治経済状態によって変動する
海外就職は、USCPAが無くてもできるという話をしましたが、どの地域や国で仕事をするかによっても難易度は変わります。
特に海外就職は、企業に内定をもらえるかだけでなく、ビザがおりるかどうかという問題もあるので、各国の方針によって変わりますし、その方針は政治や経済状況によっても変動します。
以前の記事『海外就職 するために 必要 なこと【概要】』でも書きましたが、ビザのおりやすさも考えると海外就職の難易度としては、
といった順番になると思います。(私の主観も入ってます)
※シンガポールは近年ビザがおりにくくなっているようです。
アメリカでは、企業から内定をもらったとしてもビザがおりるかどうかは、運任せみたいなところがありますが、東南アジアなら基本的に企業から内定をもらえれば、ビザはおりるので転職はしやすいです。
とは言え、「英語圏で仕事したい!」という人もいるかと思いますが、
東南アジアでも、シンガポール、マレーシア、フィリピンの3か国は、公用語に英語が含まれている国ですので、海外キャリアのステップとしてこの3か国で経験を積みながら、Englishと専門性を磨いていくというルートも良いかと思います。
私は、上の3か国中シンガポールとマレーシアには、旅で行ったことがありまして、特有のアクセントはあるものの、どこに行っても英語で普通にコミュニケーションできたので楽でした。
英語圏で仕事したい人にとっても、最初のステップとして良い環境かと思います。
海外就職では、資格だけでなく、実務経験が要求される
先ほど紹介した『USCPA ( 米国公認会計士 ) を取得して、 シンガポール 海外就職 にチャレンジしてみた【レビュー】』の記事にもあるように、USCPA合格後にシンガポール転職活動をしていました。
実際にいくつかに応募したり、シンガポール旅ついでに現地の留学エージェントと面談をしたりしましたが、その中でわかったことは、
- 日系の小規模な会計事務所なら転職はできる
- 現地Big4は実務経験が必須、ポジションも空きが出た場合の補充がメイン
ということです。
私は、海外で仕事する経験を積みたいというのはありましたが、一旦Big4で経験を積みたいというのが強かったので日本に帰国することにしました。
Big4で経験を積んだ後に海外の会計事務所に転職することは可能だとしても
海外の会計事務所で経験積んでから、Big4に転職するルートはあまりイメージができなかったので、まずはBig4で経験を積もうと考えたんですね。
特にBig4のブランドは海外ではかなり強いので、今後MBA留学や海外でのキャリアを考える上でも、Big4での経験は大きなアドバンテージなると考えました。
ですので、冒頭の質問
「USCPAを取得した後、日本で経験を積んでから海外に渡った方がいいですか?それとも直接現地に就活した方がいいですか?」
に答えるとしたら、
日本のBig4で経験を積んでから、海外に渡った方がいい
と個人的には思います。
海外で仕事をする場合、大きく分けると
- 駐在
- 現地採用
の2パターンがありますが、駐在はだいたいマネージャー以上とか年次が高くなってからなので、
個人的には3~4年経験積んだら、Big4じゃなくてもおもしろそうな海外の事業会社とかに現地採用で転職するのもありかなと思ってます。
ちなみに、
「USCPAに合格したら、日本のBig4監査法人に転職できますか?」
という質問もあると思いますが、
以前の記事『USCPA 取得後の Big4監査法人 の 転職状況【近況報告】』でもお話したように、現在(2019年時点)は、会計未経験でも問題なく転職できると思います。
転職の流れや、評価されるポイント、面接で質問したこと(AIについてなど)の回答も上の記事で書いているので、日本のBig4監査法人に転職を考えている方は参考にされてみてくださいね。
まとめ
ということで長くなりましたが、まとめると
地域や職種によっては、USCPA等の資格がなくても海外就職はできる
日系現地法人と海外法人では、要求されるレベルも転職の難易度も異なる
海外就職の難易度は、ビザの取りやすさ等により地域や国によって異なり、だいたい
東南アジア<シンガポール<オーストラリア・カナダ<イギリス<アメリカ
になる
USCPAに合格すれば、2019年時点では会計未経験でも日本のBig4監査法人には転職しやすいので、まずは日本で経験を積んでから海外に出るのが個人的にはおすすめ
という感じになります。
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ゆう
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